娘御もすなる「やをゐ」7(2001.2.15)

 そう。あの反響があった時の喜びは忘れられない。
 そもそも小説、と言うよりも自身がキャラクターの一人に
なって、建築メンバーと戯れたくなった。という現実逃避的
な理由で書き始めた文章だった。
 其れが、何故かdomonnさん始めとした皆さんに受けた。で、
リクエストにお答えして続編を書いてみて…文章を書き始め
た時の「喜び」を再び味わっていた自分に気付く。
 この快感は癖になった。そして暫くは所謂健全モノを書き
続け…そして、「邪ま」へと踏み込んでいった。

 このシリーズの最初の方でも書いたが、そもそも葡萄瓜が
同人を知ったきっかけは「やおい」だったのである。其れも
初期のかなり荒々しい奴。邪まに抵抗なんて、ある訳が無い。
 自分なりの鉄則はあったけどね。男の性感覚が掴めている
か、無茶苦茶な体位等は無いか、美しさだけで逃げようとし
てないか、精神的にも充実しているか…と言った感じでチェ
ックを入れつつ読んでたし。
 だから、ネットで展開される邪まにも、感慨こそ覚え、違
和感は無かった。寧ろ、伝達手段の発展のお陰でより多くの
媒体と触れ合えて、単純に嬉しかったのだ。
 そして愈々書いたのが「1%の関係」。現在「XQOの闇
鍋」にUPしている其れは、最初の頃に読んだソフトであざ
とさが滲み出していた「耽美」を思い出しながら書いたもの
だ。
 現在の作風とかなり違う?当たり前田のクラッカー(古い
!)。まだ最初は抑えていたのだから(苦笑)
 そして、のりぞおさんやさくやさんとも言葉を交わす様に
なった。黄金の鬼畜トリオ、此処に揃い踏み!と言う訳だ。

 誤解されない様に明記する。葡萄瓜がこのお二人と組んで
サイトを展開しているのは、お二人の作風に惹かれてである。
が、単純に鬼畜だけを求めるならは声は掛けていなかった。
 葡萄瓜がお二人に声を掛けた理由。其れはお二人の合作、
『観察日記』を見て頂けば判って頂けると思う。闇鍋と整体
院、両方にUPしているので御覧あれ。百聞は一見に如かず、
だ。

 そう。いつしか単純な投稿人と言う立場では物足りなくな
っていた。それにネットの利点…迅速・全国規模・無料閲覧
…は確かに魅力的だった。だから、ネット同人として再スタ
ートしようと思い、2000年11月に先ず『建築探偵』メインの
ミステリサイト裏表(XQOの闇鍋・BDC整体院)を開設した。
 其処での経過に味を絞めて、12月にはこのサイトと『最遊
記』サイト(生臭美貌録)を開設。そして、かつてのオリジ
ナル小説の棚卸用にもう1サイト開設し(楢淵芳香の小説倉
庫)…現在に至る。  

 思えば、最初にやおいと関わってから長い様な短い様な道
程だった。本当にやおいも今では細分化が進み、本筋にまで
影響を与えている場合もあるらしい。
 これからも、この世界には確り関わって行こうと思う。
 『もう一人の自分・葡萄瓜XQO』として生きている限りは。