ショタブーム再来と言われて久しいですが、今更ながらに解せ
ぬ事がひとつ。
今現在一般男性を名乗る諸氏から求められている「ショタ」の
指し示す所が、少年ではなく少年の肉体構造を持った少女に擬せ
られていると思うのは筆者だけなのでしょうか。
これは只ネットを徘徊して得た見聞による考えに過ぎませぬが、
彼等にとって性的対象になる少年とは少年にして少年に非ず、少
女に似て少女に非ず。彼等の捉え方によってどちらの側面も持つ
ご都合主義の両性体と言う感じが致します。そして、進化という
のか見境が無くなったと言うべきか一部では二次元キャラクター
に飽きたらず三次元の少年までその様な視点で観る様になった人
々も増えて来た様に見受けられます。
そういう存在になっても尚自らを「ノーマル」「ヘテロ」と言
い募る彼等…少年愛という聞きかじった言葉のマイナスイメージ
に恐れ戦き、深く知る事もせず「ショタ」という言葉を避難場所
にしようとする彼等。
彼等がやおい周辺に住まう女性…腐女子という隠語で呼ばれる
人々に対し時折仮想敵めいた感情を抱くのは、愚考するに腐女子
が羨ましいからではありますまいか。女性の身でありながら男子
同性愛について(ネット上の仮想空間或いはイベントという閉鎖
された空間内に限定されたとしても)何憚り無くその萌えについ
て自由闊達に話している様子は、ノーマルを装って生きている彼
等にとっては羨望の的なのでありましょう。
そして彼等は萌えを生産せず、只管消費します。時に生産に転
ずる稀有な例も存在しますが多くは消費に走り、萌えを消化した
隙間を埋めんが為徘徊するのです。腐女子が自分の好みに合うも
のが無ければ思い切って生産に転ずるのとは対照的な感じがしま
す。勿論、現役のショタ同人諸氏とも。
彼等は言うなれば、自己様式を否定するおたくの亜種なのかも
知れません。これを機会に自らの内面に踏み込んでみれば、又新
たな発見も有ると思うのですが。
少年の肉体様式をもつ少女的な存在とは、彼等の迷いの象徴な
のだろうと愚考します。その迷いの象徴こそが本物だと強弁され
るのには閉口致しますけどね。
(2004.3.6)
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