やおいにおける性行為の終局は攻の陰茎を受の後庭に
挿入し、然る後に受けの直腸内にて攻が射精する事です。
これはショタに於いても同じ事です(射精可能年齢云々の
野暮はこの際目を瞑って下さい)。
この場合の攻の陰茎と言うのはあくまでも攻の体の一
部であり、又ほぼ常時身体の一部として存在する物なの
ですね。必要な時だけ装着すると言うアタッチメント的
な物と言うのは陰茎と言うよりも代用品としての扱いを
されている筈です。
攻が人外の生物であった場合はどうなるか？別に心配
はありません。普段陰茎が露出せず、必要な時だけその
雄姿を拝む事ができると言う身体構造の生物も多く存在
します。
ただ、それでも尚読者閲覧者が受攻の結合した姿を見
て安心したいが為に陰茎の露出した人魚や機械構造の陰
茎を装着させられたロボットが存在したりするのでしょ
う。其の気持ちは判ります。
心も体も結ばれた関係を見るというのは、萌えるもの
ですから。
で、ここでふと思うのです。
挿入こそがやおいにおける関係の究極なのか、と。
挿入の後に訪れる絶頂感＝関係を持つ二人の究極の幸
福と言う感覚はやおいに限らず男女ものの作品にもある
訳ですが、やおいには有り得ないその後が時に男女もの
にはあります。
受精卵の成長と其の後日譚ですね。これをやおいで表
現するのは難しい。表現できなくは無いですが、余程上
手く処理をしなければ間が抜けたものになりましょう。
そう言う終着点を見出せないからこそ、やおい･ショタ
では究極として挿入･射精･昇天･充足を重視するのやも
知れません。故に存在し得ない陰茎の存在にも拘るので
しょうか。
あるいは。
陰茎を挿入すると言う行為は受の肉体に栓をする意味
合いで行われるのやも知れません。受の体から抜け落ち
そうな愛情をしっかりと体内に留める為に攻の体で栓を
して封じ込め、更にそこに攻の精液を養分として注ぎ込
む。そう言う愛情表現なのやも知れません。
そうすると、受の体のどこに愛の結晶は存在するので
しょう？
受の体内にではなく、受の心の中に普段はひっそりと
眠っているのやも知れません。
（2003.12.30）
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